ドルコスト平均法と一括投資。どちらが良いのか迷ったことはありませんか。
投資本でも意見が分かれる点です。
そこで以前記事でVTIのドルコスト平均法と一括投資の比較を行いました。
この記事を読まれた方の中にはこのようなことを感じた方もいるのではないでしょうか。

株価が右肩上りのVTIだがら一括投資の方がリターンが良かったんじゃないの?
今回はVTI以外にも人気の米国ETFや日本株式のドルコスト平均法と一括投資の比較を行いました。
一括投資とドルコスト平均法についてどちらが良いか検討しました。
前回記事はこちらから⇩
- 一括投資とドルコスト平均法どちらが良いか知りたい方
- まとまった投資資金があり、投資タイミングを考えている方
- 過去データからの投資結果を知りたい方
目次
シミュレーションの前提
- プログラム言語:python
- 期間 :各銘柄設定日 ~ 2021年12月23日
- 投資期間 :1年
- 評価方法 :投資開始1年後の損益率
- 一括投資 : 投資開始日に全額投資
- ドルコスト平均法: 投資金額を12分割し、投資開始日から一か月間隔で1年間定額投資
配当金は今回のシミュレーションには含んでいません。
期間は銘柄設定日~2021年12月23日でシミュレーションしました。
期間内の全て日において、投資開始した一年後の損益率比較をします。

まとまった金額を一括投資した場合と1年間分割投資した場合の比較だね。
実際の運用でも頻繁に想定される状況だと思います。
シミュレーション対象銘柄
今回は人気ETFを中心に下記の銘柄で比較を行います。
- 米国株式(VTI)
- 全世界株式(VT)
- 日本株式
- 日経平均(ダイワ上場投信 日経225)
- TOPIX (ダイワ上場投信 TOPIX)
- 高配当ETF
- VYM
- HDV
- SPYD
各銘柄のチャートはこのようになります。

高配当株式の詳細は下記の記事を参考にしてください。
pythonコード
銘柄ごとにデータ取得コードが異なります。
下記のように銘柄ごとにコードを修正してください。
# データ取得
df = web.DataReader(['VTI'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # VTI
df = web.DataReader(['VT'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # VT
df = web.DataReader(['1320.T'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # 日経平均
df = web.DataReader(['1305.T'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # TOPIX
df = web.DataReader(['VYM'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # VYM
df = web.DataReader(['HDV'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # HDV
df = web.DataReader(['SPYD'],'yahoo',start,end)['Adj Close'] # SPYD
その他コードは下記の記事と同じになりますので、参考にしてください。
コードの詳細はこちらから

シミュレーション結果
米国株式(VTI)

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 72.7 %
全世界株式(VT)

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 72.1 %
国内株式
日経平均

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 42.6 %
TOPIX

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 56.3 %
高配当株式
VYM

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 74.6 %
HDV

一括投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 83.8 %
SPYD

投資がドルコスト平均法を上回る確率 : 79.2 %
各銘柄リターンまとめ
シミュレーションで比較した各銘柄のリターンをまとめました。
さらに、株式のリターンとリスクを数値で示すために平均(リターン)と分散(リスク)も検討しました。

考察
本検討結果から分かったことをまとめます。
- リターンが高くなる確率が高い ⇒ 一括購入(日経平均を除く)
- リターンとリスクの比率(平均/分散) ⇒ ドルコスト平均法
一括投資の方がリターンが良い確率が高い
一年後のリターンを比較すると、日経平均以外は一括投資の方が良い結果となりました。
また、平均リターンもドルコスト平均法の方が一括投資より高くなります。

一括投資の方が複利を掛けれる期間が長くなるため、リターンも高くなるね。
さらに今回のシミュレーションでは分配金を含んでいませんが、分配金を含むと更に一括投資が良いと想定されます。
リターンとリスクの比率はドルコスト平均法が良い
確率分布をみても分かる通り、一括投資の場合はリターンの振れ幅が高く、大幅な利益を得ることもあれば、損失を受ける場合もあります。
投資リスクを数値で表すために標準偏差を用います。
標準偏差はドルコスト平均法の方が低く、リターンとリスクの比率(平均/標準偏差)もドルコスト平均法が良い結果となりました。

リスクとリターンのバランスはドルコスト平均法の方が良いね。
リターンの振れ幅が小さいことから、未来の資産金額も予想しやすそうです。
まとめ
一括投資とドルコスト平均法について人気ETFの過去データを用いて実際に比較を行いました。
今回の検討、私の結論は下記のとおりです。
まとまった金融資産がある場合
→ 一括投資がおすすめ!
投資を始める際やボーナスを投資する場合は一括投資しましょう。
過去の実績は一括投資した方が複利が効く分、リターンが良い確率は高くなります。

じゃドルコスト平均法はする必要ないの?

毎月の給料などを投資する場合は自動積み立てができるドルコスト平均法の方が、手間を掛けなく投資でき、安定したリターンを出すことができます。
場合によって使い分けるといいでしょう。
投資タイミングについて検討しましたが、複利を効かせることは重要です。
投資は一日でも早く多くの金額を投資に回すことで、早く資産を増やすことができます。
投資を通して豊かで幸せな生活を手に入れましょう。
実際のpythonのコードはこちらの記事も参考にしてください。
プログラミング初心者でも簡単にシミュレーションできますので、ぜひ一度再現してみると新たな発見があるかもしれません。
また、大人気のETFであるVT,VTI,VOOについてもpythonで比較しました。
配当金は少ないものの高い値上がりが期待できます。
本記事の内容と比較することで自分がしたい投資手法を考えるきっかけになると思います。
本ブログではインデックス投資を初心者にはお勧めしています。
ぜひこちらの記事を参考にして投資をはじめ、豊かな資産を築きましょう。
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